大学の中にある

CD屋で、今までみたことのない蔡依林のCDが売られているのに気が付いたのは二、三日前のことだ。うち五曲が新曲だと言われているが、今まで情報を聞いたことが無いものばかりだったし、慌てて買うのもためらわれたのでまずはネットで調べてみたのだが、関連情報が見つからなかった。
公式HPにすら何も情報が出ていないのは奇妙だったが、今日再び店に行ってみたら、恐らく店員が値札を貼り間違えたのだろう、一枚だけ、通常の半額近い値段で売られているではないか。当然買って帰った。しかし聞いてみるといささか感じがおかしい。ちょうど友人の台湾人に会ったので彼の助けを借りて調べなおしてみた。彼が教えてくれた、中国語圏で音楽を探すのに最も有用だという検索を使ってみたところ、わずかながら情報が出てきた。どうやらこれは贋物らしい。
普通の海賊版は、権利者に無許可でそのコンテンツを売るわけで、多少の問題はあろうが中身はとりあえず本物である。今回おれが掴んだ贋物は、少し声質が似ているマレーシアの歌手の歌を蔡依林の新曲と偽って売っているという代物で(新曲以外は一応本物)、ネット上からは、海賊版慣れしているはずの中国人もさすがにあきれている様子が伺えた。そして、その贋物が話題になったのが一月ほど前である。おれが今日つかんだものは、一月前に話題になったその贋物のアルバムを、タイトルを変えて発売したもののようだ。タイトルで検索しても見つからないのは当然である。
まあなんというか、あきれるしかないですね。授業料が安かったのがせめてもの救いだ。どうせ10元だし、後半に入っている本物の部分を聞いていればいいのだ。
まあ負け惜しみです。笑ってください。