Chinaの車窓から 北京篇?(4)

7日。朝方は久しぶりにだらだらしていられた。Nは午後3時くらいの飛行機で、それから約二時間後の飛行機でEが帰国する。手始めにNを空港まで送り届けなくてはならない。
まず彼女のホテルで一緒に昼食をとる。これは、今思えば調子に乗り過ぎた感が無いでもない。けっこう高かった。食事が終わったのは12時半くらいだったか。ホテルの前でタクシーを拾ってまっすぐ空港へ。空港建設費がいつのまにか廃止になっていて驚いた。人民元の両替を済ませ、帰国する彼女を見送る。
Eはこの後バスで来る事になっている。空港の外でタバコを吸いながらぼうっとしていたらEがあらわれた。買い込みすぎた土産の処分を頼まれるも断る。両替などの手続きを済ませて、それでも多少は時間があったので南京の感想などを話す。やがて彼も帰国の途についた。
おれが留学してからわざわざ北京まで来てくれたのは二人が最初である。旅行の道中は苦労も絶えなかったが、いざ帰国となれば当然寂しさは否定できない。知り合ってから、Eとはもう7年、Nでも5年になるが、これほど長い期間行動を共にしたのは当然初めてのことだ。中国に来てから初めて、日本に帰りたい気がした。
こういうときに一人でいるとろくなことを考えない。市内への帰り道、おれが目指したのは当然ゲーセンだった。こういう状況で逃げ込める場所があるというのは素晴らしいことだ。中国にも遊び友達がいるということがこのときほど有難かったことはない。ひとしきり騒ぐ。しかしさすがに疲労がたまっていたので早めに切り上げて大学に戻って休む。帰国した二人と同様、おれも自分の日常に戻らなくてはいけない。